2011年10月9日(日)TOYOTA ROCK FESTIVAL'11@豊田スタジアム

小鳥美術館(EAST LAND)

1. (ひみつ)
2. Favorite Things
3. ハロージャック
4. (ジェニーはごきげんななめ)
5. (アーノルドのパーマネント)
6. (すき)


小鳥美術館、ひさしぶりに観る。渚ちゃんがどんどんセレブ(?)になっていくのにビックリする…(笑)。あと、なぜか役職が飼育係から学芸員になっていた。小鳥美術館は一枚も音源がないので、曲名はテキトーです。(どこかで配られたCD-Rが一枚あるみたいだけど。)「Favorite Things」はオペラの曲のカバー。小鳥のカバーネタはいつもおもしろい。持ち歌が少なくて、変わらないようで、いつもちがう誰かが顔を見せる。渚ちゃんの頭の中にはどこまでお話が広がってるんだろう。そんな飼育係(やっぱりこっちのがしっくりくる)の歌と館長のギターという密接な世界観の中、異物感をかもし出しながらもさっぱりとした後味を残してくれた厚海義朗さんのベースもよかったです。

Jaaja(GREEN FIELD)

(途中から)
東欧行進曲
クラゲの歌
夜と感嘆詞
0.2秒前の衝撃
たまごの歌
マッコウクジラホルスタイン
(曲名曲順自信なし)


GREEN FIELDの方へ移動するとちょうどマーチの曲が始まるところでした。この曲はいろいろと思い出深い一曲。おもいっきり晴れた青空の下というシチュエーションはまさにJaajaのためのもので、ゆうにゃんの歌もいつも以上にのびのびとしてた。MCによるとこないだのツアー中に起こしてしまったスピード違反の反則金支払いのため、被災地に送る義援金を一時的に中止しているとのこと。ゆうにゃんの風貌や喫茶Jaajaの営業形態からすると一見世間離れしているように見えるけど、これほど地に足がついた生活、楽団もないのかもしれない。だからこそ、ゆうにゃんの歌は本当に自由だ。

やけのはら(EAST LAND)

やけのはらのDJはneco眠るの曲のリミックスからスタート。DJとかよくわからんのであれをリミックスというのかは知らないけど。吹き抜けになっている上の階のスペースになぜか清掃員のおばちゃんがいて、おばちゃんが手すりを雑巾がけする動きとビートとが妙にシンクロしていておもしろかった。ドリアンに交代した辺りで、なんとなくそういう気分でもなかったので外に出る。

二階堂和美(MAIN STAGE)

1. 萌芽恋歌
2. 女はつらいよ
3. あなたと歩くの
4. とつとつアイラブユー
5. PUSH DOWN
6. いつのまにやら現在でした
7. めざめの歌
8. お別れの時


待ちに待ったニカさん。トヨロック自体がたのしみすぎて忘れていたけど、愛知に来るのは二年ぶりくらいじゃないのかな。バックバンドはまるむしさんをのぞくにじみバンド。まるむしさんのヴァイオリン好きなのでちょっと残念。ニカさんの一番のすごさは、言うまでもなく声そのものです。CDで聴いても十分すごいのだけど、やはりこの声はパッケージングで収まるものじゃない。ニカさんのライブを観るということは視覚的なものも大きくて、オーバーなくらいにはしゃぐニカさんの仕草は見ていて本当にたのしい。たのしいというか、無性にうれしくなるんだな。最近は演歌的なものも取り込んで、しっとりとした艶やかな色を見せてくれたりもします。そして、表情にまでにじみ出る「声」。これはもう表現力とかそういうものじゃなくて、ただあふれ出てくるものを体の方が表現せずにはいられないといった感じがする。ニカさんは本当にすごい表現者だ。歌手だ。本来、スターの資質を持った人なんじゃないかな。世が世なら、きっと。

eastern youth(MAIN STAGE)

1. ドッコイ生キテル街ノ中
2. ?
3. 踵鳴る
4. ?
5. 男子畢生危機一髪
6. 青すぎる空
7. 雨曝しなら濡れるがいいさ
8. 荒野に進路を取れ
9. 夜明けの歌


トヨロックのタイムテーブルを初めて見た時から、この時間帯のイースタンには震えるほど期待していました。この時期、西日の差す夕暮れ時。そんな最高のシチュエーションなのに、一部のお客さんが残念すぎてライブに集中できなかったのが残念です。ステージに上がりこんで、客席に向かってアピールするアホウども。そんなに目立ちたかったら自分でバンドやれよ。それかお笑いでもやって笑いものにされろ。そもそも、イースタンユースはゲストすらもほとんどステージに上げてない。録音でもだ。ごく初期に今のメンバーになってから現在に至るまでずっと、この三人のメンバーだけで演奏してきた。そのステージを汚す資格なんておまえらには毛ほどもないよ。でも入れ替わり立ち代り、みっともなく舞っていくアホウ鳥の中、ストイックに演奏を続けるイースタンは本当にかっこよかったです。この三人の代わりなんて誰もいない。余計なものはなにもいらない。この三人がイースタンユースだ。「吉野寿エレキギター、ボイス 二宮友和:ベースギター 田森篤哉:ドラムス」。クレジットにはいつだってこの文字しかない。それだけは、この先もゆるぎない。ラストの「夜明けの歌」の前、吉野さんは西日を指して「昼と夜の入れ替わる時間だ」と言っていました。昼と夜の間も、雑念も、全部ぶった切ってくれるようなエレキギターの音色が鮮烈だった。

イルリメ(EAST LAND)

1. イルリメのロコモーション
2. イルリメもいてもたってもいられない
3. banana boot
4. MC & PUSHER(2人のセッション) dami feat. llreme
5. (インザハウス)
6. 元気でやってるのかい?
7. トリミング


Encore
8. とらべるびいつ


イルさんがリハで歌ったワンコーラス。鴨田潤の活動がフィードバックされたような詩情あふれるラップに期待が高まる。どんなライブになるのかなと思いきや、始まってみればいつもどおりの一大エンターテイメント絵巻でした。いきなりユアソン!いきなりニカさん!トラックに曲をそのまま使うという手法は今聴いても大胆だなと思う。「banana boot」では「アカン、喉の調子悪い」とか言って曲紹介を目の前の女の子に読ませたり、「MC & PUSHER(2人のセッション)」でステージに上がった女の子が以前にもセッションしたことのあるリピーターだったりと、もう起こることすべてがたのしい。それが意図的であろうと偶然であろうと、笑いとテンションに変換してしまうからすごい。そのためには手間も惜しまない。間やタイミングも完璧で、盛り上がりに盛り上がった「元気でやってるのかい?」の拍手をそのまま「トリミング」の手拍子につなげてしまったのにはもう緩みきった顔のまま平伏。トラックを切っての、オフマイクでの熱唱からの、ミラーボールの光舞うサビはまさにハイライトと言える瞬間でした。沸きあがる客席。アンコールが起こったのも当然だと思う。やっぱりイルさんは天性のエンターテイナーだよ。

Climb The Mind(EAST LAND)

Climb The Mindはもう十年くらい前のハックフィンfOULの前座で観て以来。fOUL観たいな…というのはさておき。ずいぶんと長い時間が空いてしまったけど、その間にもブッチャーズの吉村さんなどによる絶賛の声を聞いていたので気になってはいたのです。ただ朝からトヨロックにいてつかれてしまったこともあり、もう帰ろうかなと思いかけてました。でも友だちの「観た方がいい」の一言で残ってよかった。ひさしぶりに観たClimb The Mindはまったく初めて観るバンドのような、えも言われぬかっこよさがあった。日も落ちて真っ暗になった会場の客席に照明はなく、ステージにもアーティスト後方からのスポットライトしかない。そんな中、逆光でステージ上に浮かび上がったメンバーの輪郭がすべてを物語っていたような気がします。
あの照明の感じ。印象的な光の光景。なんとなくmiuracameraの写真っぽいなと思ったんだけど、そういう演出だったのかな。

RICO RODRIGUEZ feat. THE RUDE PRESSURES

リコの「What a Wonderful World」をBGMに帰路へ。


フリーエントランスの上に人入りも程よく、天気も最高。ほんとにすごしやすいイベントでした。その上このメンツ。もう言うことないです。たのしかった。