八月の濡れた砂

もう八月です。二日です。今年もこれまでに散々「夏だ!」っていう瞬間に立ち会ってはいるのだけれど、こう、なんていうんですかね。八月になった途端、太陽の白さや空の青さ、夏の匂いのようなものが色濃く感じるようになるのはなんでなんでしょうかね。こうなると身を取り巻くすべてが開放的になって、お金も、体力も、仕舞いには着てる服までもがぽーんと飛んでいって、なんだか丸裸になったような気分。つまり、なんにもない。
蝉の鳴き声を聞いてると夏は夏としてちゃんとそこにあるのに、時間だけがどんどん過ぎていくのを肌で感じる。遠くからでも、はっきりと。時間だって、あるようで意外とない。
ないない言ってもしょうがないので、やるのです。